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 2018.11 ~ 2019.01

修了作品展の現場指導・監督をいたしました。

№06

東京藝大の正門                 作品の概要説明               展示場所の下見調査

 

 上野にある東京藝術大学美術学部の「総合工房棟オープンファクトリー1階2階」の高低差及び理想的な屋外ロケーションを活用し、『自然の水圧による噴水』の作品を造りたいというご依頼により、 作品制作 のアドバイス、及び現場指導・監督をすることとなりました。
 展示場所は、美術学部の「総合工房棟オープンファクトリー1階2階」です。
 当初お話があった際、兼六園の霞ヶ池を水源とする「噴水」が私の脳裏に浮かびました。その噴水は、金沢城内の二ノ丸に水を引くため試作されたものと伝えられている逆サイフォン(伏越[ふせごし])の原理にての『日本最古の噴水』 です。

〔 2016.11.12 水道関連ニュース「京都の琵琶湖疏水記念館の見学」を参照 〕

 

 そして、作品を展示することによって、その空間にて地球そのものを体感していただければとの発想で、ビル風の吹く極寒の中、作品を自らの手で創造したいとのこと。
 製作者である女子大生の要望で、水道配管業者に一切依頼せず、彼女を含む友人女性5人の素人配管工にて施工しましたが、無事、1月25日(金)午後に通水試験の運びとなり、計画通り約3mの高さまで噴水が揚がりました。
 

 

                      計画平面・立面図                    参考とした兼六園の噴水ノズル

 

塩ビ管をノコ刃にて切断中            水中ポンプの設置・調整中          ステージの上部に設置の水槽

 
 女子大生5人の素人配管工だけで、塩ビ管の配管工事を施工しました。
 下部の直径2mの鉄板製の水槽は大学の他の仲間と制作し、水槽の黒のペンキ塗装も自分たちで、また、上部のFRP製の水槽六園の『霞ケ池』に相当)は、アルバイトをしている漬物屋さんより借用、下部水槽に入れる水中ポンプは工事器機のレンタル屋さんよりのレンタル、写真中央の上部に写っているドレーン用ホースは消防署さんからの不用品を譲り受け・・・・・。
 近頃の女子大生は、ナカナカ しっかりしていますねぇ~~。
 

 

ノズル本数の変更    研究テーマ・コンセプト       通水検査の様子         会場へのお客様 (廻りにはロープ張り)

  

 噴水ノズルは当初、兼六園の「噴水」のノズル(右の写真)を参考にして3本立てとしましたが、大学側のご指導で、ビル風・突風等による『水の飛散』を避けるため、ノズルは1本立てに変更し、廻りにロープ柵を張りました。
 今回の製作者である同大学院 美術学科 先端藝術表現専攻の女子大生の「研究テーマ・コンセプト」によりますと、『水平・垂直』は『重力』から生み出される指標だそうです。そして彼女も、兼六園の『日本最古の噴水』をイメージしたそうです。
 そして、作品を展示することによって、この空間にて「地球そのものを体感」していただければとの発想で、ビル風の吹く極寒の中、作品を自らの手で創造したそうです。

 最後になりましたが、『展示会の会期中、作品会場にお足を留めて下さった方々には、感謝しています。』と、同卒業大学院生の弁。