逆流実証実験を実施した経緯
ここで心配なことは、植栽等の周辺には化学肥料等が撒かれており、時には小動物の糞尿等の混入のおそれもあり、配水管の負圧発生時における当該システムの周辺からは、化学肥料や糞尿等が配水管へ逆流することです。
そこで、現状市販されている2種類の散水チューブと1種類の融雪チューブにおいて、当該チューブから汚水等の危険な液体が逆流するか否かを、実証実験にて確認することとなりました。
逆流実証実験の概要
1.灌水・融雪システムの逆流実証実験
平成30年度、庭園の灌水システムや駐車場の融雪システムの主要部材の「有孔管」に注目し、給水器具メーカーの協力を得て灌水パイプ等の「孔からの逆流」に関する実証実験を行った結果、全ての有孔パイプで明確な逆流が確認されました。
上述システムは、私たちの日常生活において非常に便利で有用なシステムですが、適切な逆流防止措置を適正に施してこそ、私たちの社会において「役に立つ製品」であると考えています。
逆流実証実験の詳細 & 逆流防止策(案)
2.灌水・融雪システムの逆流防止策(案)
誰もが簡単にタイマー設定にて自動で散水できる「自動散水システム(特殊器具)」が普及しつつあります。このシステムは、コントローラと散水チューブとのセットで、ホームセンター等で誰でも購入できます。
ここで危険なのは、植栽等の周辺には化学肥料等が撒かれており、配水管の負圧発生時(配水管の断水工事・大規模破損・火災発生時等)における化学肥料等の配水管への逆流です。
官公庁等の大規模な建物の周りや公園等においては、当然その逆流防止策として「貯水槽給水」、すなわち、直結直圧の給水を一旦「受水槽」に入れ、その二次側にて加圧送水ポンプを介して「自動散水システム」へ水を供給していると思いますが、小規模な建物の周りや公園等においては、どのような逆流防止策を取っているでしょうか??・・・。
給水装置に携わる当社として、少し心配です・・・。
①実験水槽に実験チューブを這わせ、②水を注入し、③水槽に入浴剤を入れて着色(グリーン)し、④注水側のコック(ボール弁)を開けると、⑤水槽内の着色された水がビーカー内に流れ出ました。(高低差は約50cm=負圧 -4.9kPa)
以外だったことは、ポリチューブ(小穴)と多孔(スポンジ型)の流出水量の比較では、多孔(スポンジ型)が断然多かったことです。当然ですが、融雪チューブ(大穴)が桁違いに一番多く流出していました。
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写 真 左:地面に穴開き散水パイプをそのまま地面に這わせた状態
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写真 中央:支持金物を使用して散水パイプを空中配管の状態
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写 真 右:畑作農家の自動散水の水源が地下水や河川水の場合は、上水道の配水管への逆流の心配は不要。ただし、地下水等へは………
ここで、当社が考えられる様々なタイプの散水パイプにおける配水管への逆流防止策は、以下の通りです。
化学肥料等の配水管への逆流防止策としては、上記の写真中央の散水パイプを支持金物を使用して空中に配管し、散水システムの一次側に複式逆止弁(バネ式)、及び吸排気弁をセットとして設置することをお勧めします。
また、一戸建て住宅や集合住宅等の小規模な灌水システムや融雪システムにおいては、システム一次側に逆止弁(リフト式)を設置し、弁ボックス等内に納め、吸排気弁とのセット設置も良いのではと考えています。
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